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2007年3月 5日 (月)

映画『善き人のためのソナタ』

日曜午後、渋谷のシネマライズ『善き人のためのソナタ』を観に行きました。

第79回アカデミー賞 外国語映画賞 を受賞したばかりのドイツ映画です。

 

1989年にベルリンの壁が崩壊する前の東ドイツにおいて

劇作家ドライマンの家を盗聴する任務についた

国家保安省(シュタージ)の大尉の心の動きが描かれた物語です。

私は歴史には疎いですが、ドイツ語の聴き取りだけでも・・・と思って出かけました。

 

原題は、『Das Leben der Anderen』といい、『他人の生活』といった意味になります。

まさに耳だけで他人の生活をのぞきこむ行為に

日本で生まれ育った私は、しばらく驚きで言葉もありませんでした。

 

盗聴する任務についた実直なヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)の渋い演技が

日本の俳優にも通ずるところがあり、ラストに向けて感動をふつふつと沸きあがらせます。

 

劇作家ドライマン役のセバスチャン・コッホは、映画『飛ぶ教室』で”禁煙さん”を演じました。

相変わらずの華やか、というか軽いような

大尉と対極に位置する存在感を出していました。 

 

その恋人クリスタ=マリア・ジーランド役の女優マルティナ・ゲデックは、

映画『マーサの幸せレシピ』に出演。

抑えた演技で、東ドイツの空気の重苦しさを深めました。

 

映画の邦題になっているソナタは、劇中で流れました。

この曲をたった一回ピアノをさわっただけで、

すぐに弾けるわけもなかろう、とは思いましたが

ショパンにラヴェルとラフマニノフのテイストを加えたようなメロディーが

ドイツ製でないのは明らかで、新鮮でした。

この音楽が、実直な大尉を動かすことになります。

ベイルート出身のガブリエル・ヤレドが音楽を担当。

 

ところで、ドイツ語の聴き取りについては、場面によってまちまちでした。

やさしめのところで2~3割、まくしたてるところでは0.5割程度といったところでしょうか。

道は長い・・・。

 

しかし、簡単ではあるけれど、重要な2つのセリフを聴き取ることができました。

 

1つは、劇作家がある人に助けられるのですが

助けてくれた人のコードネームを見つけて

「Wer ist ○○(コードネーム)?」(○○は誰?)

と、係の人に尋ねる場面。

 

そしてもう一つは、その劇作家が間接的に恩返しをしたときに、

恩返しをされた人が、その恩をきっかけとして招いた自らの不遇をはね返すような、

誇らしげな笑顔で答える場面。

どんなセリフかは、映画を観てのお楽しみということで・・・。

 

映画鑑賞後は、歴史の重さの中に人間的な救いをみた思いがして

静かな感動のが打ち寄せてきました。

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コメント

おお、観に行きましたか。
実は、僕もオスカー前にドイツ人と観に行ってたんですよ。
ようこさんに紹介がてら日記に上げようかと思ったんですが、
なにせこんな性格なので、
映画の感想を日記にはできませんでした。

よか映画でしたね。
壁が崩壊した時、ラジオ聞いてた奴は
ホーネッカー君だし(笑)

終わったあと、ドイツ人と飲み行ってラストの台詞何度も教えて
もらったんだけど、何度聞いても覚えられなかったぁ。

ある映画の

And、the river runs through it.

ってラストの台詞を思い出しました。
さて何の映画(ry

Tschüs!

投稿: てる | 2007年3月 5日 (月) 22:15

映画館で映画なんて何年も見ていません。
よく考えてみると、社会人になってから
一度も映画館へ行ったことが無いような気がします。
(子供を連れて行った「ドラえもん」などは除く)
学生時代は時々見た記憶があります。
「日本沈没」とか「猿の惑星」とか・・・
おっと年齢がばれてしまいますね
もうばれていますか?
誰と行ったか?って
それは秘密です。

投稿: 支配人 | 2007年3月 5日 (月) 22:16

>てるさん
おー、さすがです。観ていたんですね。
映画や舞台の感想は、読むのは好きなのですが
いざ書こうとすると、なかなか難しいなぁと私も思います。(^^;
ラストは、「ダス イスト・・・」ですね。

その英語は、『リバーランズスルーイット』?
観そびれましたが、学生時代に流行った記憶があります。

>支配人さん
日比谷シャンテや渋谷、恵比寿などで、単館系のよい映画をやっています。
空き時間によいかもしれません!?
『ドラえもん』といえば、『東映まんがまつり』に連れて行ってもらったことがあります。
今もやっているか分かりませんが・・・。

投稿: ようこ | 2007年3月 6日 (火) 09:13

修正ともどもどうもです。

映画の後しばらくしてから、ドイツ人から
ドイツ語(いやがらせ)でオスカー受賞のメールが来たんですが、
ネットの独→英に入れたら、
綺麗に訳せるもんなんですね。
素人が見た感じ一対一対応で訳せてるような。

といっても彼らが英語で話していても
自分にはドイツ語に聞こえるんですが(笑)

その流行った映画は、
スティングと釣りが好きな僕にはとても良い映画でした。
確か初監督だったロバートレッドフォードの美意識炸裂です。
雨で外に出れない日にでもどうぞ。

投稿: てる | 2007年3月 6日 (火) 14:02

>てるさん
時々頼まれて、誤記をこそっと修正しています。(笑)

へぇー、英語版ではなく、ドイツ語版でお知らせが来たんだ~。(^^;
たしかに英語とドイツ語は1対1対応していると思います。
ただ、英語で1通りですむところをドイツ語だと数種類の活用があって
どれが当てはまるのかを覚えるのが大変なのです。>_<

おすすめの映画もチェックしてみますね。

投稿: ようこ | 2007年3月 6日 (火) 19:57

ようこさんへ

 映画はまだみていませんが、『マーサの幸せレシピ』の主人公の女優さんが好き(テレビで二回も見てしまいました)なので、是非いってみたいです。映画のテーマも大変興味深いです。

投稿: Gute Reiseの家主 | 2007年3月 7日 (水) 11:47

>Gute Reiseの家主さん
『マーサの幸せレシピ』をご覧になったのですね!
私は映画館でみました。寒そうな土地での温かな料理の話で、よかったです。
(すみません、クリスタ=マリア・ジーラントは役名でしたので、本文を一部修正しました。)
『善き人の・・・』は、派手さはありませんが、静かに心に響きました。ぜひ!

投稿: ようこ | 2007年3月 7日 (水) 19:56

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