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2006年5月10日 (水)

『ももといっしょ ももが家族になったとき』から得たもの

私は本を読むのがとても遅いので、月に一冊読むのがやっとです。

その私が、なんと・・・一日余りで本を読み終えるという怪挙を成し遂げました!

 

『ももといっしょ ももが家族になったとき』(宮沢 厚 著 河出書房新社)

 

テレビや動物ショーなどで活躍中のアニマル・トレーナー 宮沢厚さんが

アニマル・トレーナーになるまでのいきさつをまとめた本です。

タイトルの”もも”はチンパンジーの名前ですが、

もっとたくさんの動物達が登場します。

 

動物にまったく詳しくない私がこの本を読もうと思ったのは

落語家 三遊亭遊史郎さんのHP のエッセイ「カウント2.9」の第七十一回に

ショーの”「間」が実に素晴しく”、宮沢さんは”落語ファンで映画ファン”

と書いてあったからです。

趣味をどのように仕事にいかすか?

その点に興味を持って読み始めました。

 

分析的な書き方が分かりやすく、

もっと、もっと・・・と読み進むほど、面白かったです。

”!”と”・・・”を巧みに使って、テンポよく進む語りぶりは

読書というよりは、話を聞いているような気分になってきます。

  

宮沢さんは、とにかくパワフルな方で

疑問に思ったことがあれば、ぱっと出かけて調査します。

よく考え、悩み、ときには過去の日誌を読み返して答えを探し・・・。

お酒も強いようで、飲みに行くシーンが随所に出てくるのがまた面白い!

 

本を読んで、動物ショーを創るには、二つの大きな要素があると理解しました。

1.ショーのストーリー、台本作り

2.1を実現するためのトレーニング

 

1については、いかにいろいろなものを見聞きしてきたかが

効いてくるのだと思いますが、宮沢さんの場合は落語と映画。

これは大人になってから急に蓄積するのは難しいので、

若い頃の情熱で追いかけるしかないのかなぁ・・・。

 

2について、トレーニングの考え方で感心したのは

曲芸を教え込むのではなく、動物と対等に信頼関係を築くということ。

 

本文にも、ある動作を教える過程が紹介されていましたが

無理やりたたきこむのではなく、その動作をするために

「動物の自然な動作をどのように組み合わせるか?」

というアイディアを宮沢さんは一生懸命考えるのです。

このくだりを読んで、なるほど、対等なのだな、と納得しました。

 

新しい技術開発の仕事をしてきた私にとっても

細かいやり方までのレールがないときにどのように進むか、という点を

あらためて理解できました。

 

ところで、チンパンジーやオランウータンなどが何頭も登場する中、

私が一番ほろりと感動させられたのは、

まだプロになりきれていない宮沢さんが

チンパンジーのモンちゃんと別れる場面です。

 

動物との別れや出会いを繰り返した宮沢さん、

本は2003年に出版されたので、那須ワールドモンキーパークまでの話ですが

現在は、熊本のカドリー・ドミニオン”みやざわ劇場”に出演されているとのことです。

 

動物ショーは未見なので、その背景に思いをはせながら

いつか観に行きたくなった一冊です。

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コメント

それだけ夢中になれる本と出合えると
読み終わったときに、すごく達成感があるし
心が豊かになるよね!
わからないことを、宮沢さんのように何でも
自分の足で確かめにいくパワフルさを、私も
持ちあわせていたいなぁと感じました。

★ようこちゃんの文も、知性にあふれて
テンポよく、いつも読みやすいよ(^^)

投稿: うさちゃん | 2006年5月10日 (水) 18:52

>うさちゃん
まさに達成感!!に満ち満ちた読後感でした。
読書を通して、自分が経験したことのないことを
家にいながらにして経験できるのが素晴らしいと思いました。
>★以下・・・
ありがとう。(^^)これからもよろしくね!

投稿: ようこ | 2006年5月10日 (水) 21:33

宮沢さんの本、読んでいただけて嬉しいです。もんちゃんやサクラちゃんとのお別れの話しは本当に切なくて胸に響きます。宮沢さんは今、ももちゃんとも別れて新しいパートナーのパンくんと一緒に熊本でショーをやっています。今日は7時から志村動物園のスペシャルがあるので楽しみです。

投稿: 三遊亭遊史郎 | 2006年5月11日 (木) 15:16

>三遊亭遊史郎さん
動物とのお別れは宮沢さんの職業にとっては宿命のようなものなのですね。
テレビ情報ありがとうございます。出かける直前にコメントを読んだので、DVDレコをセットできました。

投稿: ようこ | 2006年5月11日 (木) 17:20

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